厳しさの中にあったもの

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会社の先輩職員さんへ

私は某企業にパート社員として採用が決まり、総務課に配属されました。
ビルの一室、大きなフロアーには3つの課があり、男性の多い環境でした。

私の指導は正職員の主任の女性Aさん。テキパキと仕事をこなすキャリアウーマン。
彼女は部長とは折り合いが悪く、課長の下で男性顔負けの仕事ぶり。
誰に対しても細かい人でとても厳しかったのですが、特に私に対しては厳しいというレベルを超え、仕事以外でも食器の洗い方まで細かい指示がありました。

入社した当時はテンパってしまい、その上Aさんの指摘の嵐。
仕事が終わりクタクタ兒なりながら帰宅。なんで自分にだけ厳しすぎるのだと感じるもその繰り返し。

数ヶ月後、産休代替で一人の女性が入ってきました。
Aさんとは正反対でこの二人に挟まれつつも仕事に慣れ、Aさんとは和やかな会話が出来るようになってきたある日の事、人事異動の発表がありAさんは他の部門に異動となり、課のとりまとめであるAさんのみならず同じ課の数名の職員さんも移動。
つまり総入れ替えに近い環境となったのです。

引き継ぎの際Aさんが移動で来られた主任さんにこう言葉をかけられたのです。
課のことについてはいちごっちにすべて教えています。
たたき込んでいるので大丈夫です。
きちんと取り組んでくれていますし、それでも何かわからないことがあれば彼女に聞いて下さい。それでもわからないことがあれば、課長に相談下さいと。

褒められたことなんてほとんどなく、やっと和やかに話が出来るようになった時の人事異動。ショックでしたが厳しい毎日のおかげで私は辞めるまで、難しき人間関係と押し寄せる業務の中でとても仕事がやりやすかったです。

今改めてAさんに贈ります。A主任ありがとうございました!

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