夫へ

りおうさんへ

スーパーヒーローの夫へ。私、結婚してから何かあなたにしたっけ？　と思う日々です。

朝起きたら、会社に持っていくお弁当が作り終わっています。
歯を磨き終わって身支度が終わると、朝ご飯の用意がとっくに終わっています。
お布団を畳もうとすると、もうすでに畳み終わっていて掃除機もかけ終わってゴミもまとまっています。
ご飯を食べて、洗濯機の前でノロノロと私が洗濯物を干している間に食器はすべて綺麗になっていて、皿はとっくに拭いてあって元の場所に戻っていて、排水溝まできれいに掃除されています。
それから一緒に洗濯物を干してくださって、一緒に戸締りをして、安全点検をして、ドアに鍵をして、手を繋いで駅の改札まで一緒に歩きます。
「あれぇ？　ねぇねえ、妻ってお家に必要かなぁ？」
あまりにも何もしていないので、私は思わず夫に尋ねます。
すると、夫は
「僕より少しだけ長生きしてください。一緒に時間を過ごせるのが、ものすごい贅沢です。できるだけ笑顔でいてください。あと、幸せそうにしててください」
と、それだけがお願いですといいます。

私、何も取り柄がりません。
でも、必要だといってくれる人が貴方です。
仕事でも学校でも何時も要らない者扱いされてきました。
でも、今は必要だといってくれる人のおかげで幸せに生きていられます。
夫へ、ありがとうございます。

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