天国の友へ

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友達へ

いつも頼っていたのは私のほうでした。上の子同志が同じ学校で。下の子同志も同じ幼稚園で。教区熱心なあなたに…ご主人の仕事柄病気やお薬のことに詳しいあなたに…子どもの受験で悩んでは相談し、家族の具合が悪いと言っては相談し。

私が引っ越して遠くなってしまってからも、何かと言えば電話しては、相談させてもらっていましたね。

でもある時、いつ電話しても出ないので、メールを送ってみたら、親御さんの介護で、朝から晩まで家を空けている、また今度ね、という返事。

大変なんだなと思ってしばらく連絡をせずにいたある日、ご主人から届いた喪中欠礼のハガキ。少し前から病気と闘っていたこと、そして本人の強い希望で、病気のことは誰にも知らせない、自分が死んでも誰にも知らせず、家族葬にしてほしいと言っていたと知らされました。

「気丈な奴でしたから」とご主人。私に、親の介護で、とメールをくれた時期はもう、入退院を繰り返し、命の期限も知っていたんだということも聞きました。

ずっと頼ってばかりだった私は、いつか私のほうがあなたの相談ごとに乗って、お返しできることがあるだろうと思っていました。お返しできないまま、お別れになってしまったんですね。

ごめんなさい。そしてありがとう。

あなたのおかげで私はいつも、悩んでも立ち直り、やってこれました。これから先また悩むことがあったら、あなたならこんな時、なんて答えてくれるだろう、そう考えて、頑張って行こうと思っています。

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