楽しみをくれて、ありがとう

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中学の先生へ

先生がわたしの担任だったのは中学二年生のときでした。先生は国語の担任で、学年主任。少し怖い印象の先生でした。実際に授業や生活態度には厳しかったですが、生徒と話すことを大事にする先生だったので、怖い印象もすぐに薄れました。

先生の担当教科は国語で、そのせいか知らないけれど、先生は読書が好きでした。あまり本を読まないわたしに一冊の本をおすすめしてくれました。小野不由美さんの代表作『月の影、影の海』という本です。

その本はシリーズ物だったのですが、あまりに面白くて一週間かからないで読み切ってしまいました。一日一冊のペースどころではなく、本当はいけないのですが授業中もこっそり読んでいたほどでした。

それからも先生はわたしにおすすめの本を教えてくれ、わたしは読書が趣味になりました。読書量が一気に増えたことにより、漢字や熟語に強くなったり、文脈の把握が出来るようになったりしたことで、国語の成績が上がりました。

三年生になると、先生は違うクラスの担任になってしまいました。けれど、わたしは読書を続けました。高校生になっても、大学生になっても、社会人になっても読書は続いています。そして、本を読むたびに先生のことを思い出します。先生のおかげで、一生続けていける趣味を見つけることができました。

わたしに、一生ものの楽しみをくれてありがとうございました。

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