私の子供でありがとう

息子たちへ

ALSという病気と15歳から付き合ってきて、あなたたちのお父さんと縁があり出会って、結婚という形になりました。

結婚前は私に障害があることで、相手に迷惑をかけたくないという思いから「恋愛」だけであなたたちのお父さんとずーっと一緒に行こうと私の心の中では決めていました。

お父さんとの恋愛は、毎日が楽しくて仕方ありませんでした。
毎週土曜日にお父さんの乗っているトラックに乗り込み、こっそりと仕事について行くのがお互いの毎週の楽しみでした。

ある日、大阪から戻り、トラックの駐車場で家に帰るため降りようとしたときに落ちてしまい、手首を骨折してしまったのでした。

その出来事がきっかけで、彼は仕事が終わると私の家に通ってくれるようになりました。
そうして、それがきっかけで長男が私のおなかにやってきました。

結婚はしないつもりだった私に大きなきっかけを与えてくれたのがあなたの命です。
そして、元気に生まれてきてくれたこと、長男といる時間が幸せすぎて、二人目も欲しいと欲を出しましたら、次男が私の元に来てくれました。

子供たちには、お母さんとして一緒に走ったり、行く場所も限られてしまい、体験させてあげたかったことがあんまり出来ず、十分な事が出来ていないことに申し訳ない気持ちで子育てをしてきました。

周りの親戚の人たちは「お前には娘が良かったのにね」と言われましたが、私には「息子で良かった！」のです。
私の世話をさせるための子供ではないから。
育児中も息子だから育てやすかった事が沢山あり、これは私にしか分からないかもしれませんが…

お隣や友達の同級生の男の子を見ていてもやはり、私の元にはこの子達しかいないとつくづく感じることがあります。
反抗期もありーの、大きくなると上目線で私のことを扱っていますが、根っこには優しい子だと分かっていますよ。
心の優しい子供でいてくれて本当に嬉しい。

私の身体は病気が進行して行き、段々と動けなくなり、あなたたちへの負担もこれから増えてきますが、助けてもらうのが当たり前と思っていません。

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