今でも人生で「ありがとう」を言わなければならない人

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お義父さん

お義父さん、きっとこんなことを言っても理解してはもらえないだろうな、と思って、とうとう最後まで何も言えなかったけれど、本当は「導き手」としてお義父さんは私の人生に登場することに決まっていたように思うのです。

結婚が決まった頃、主人よりも、私はお義父さんになぜか導かれていたように思います。何故なら、私は結婚に迷いがあったから。そして私があの朝、出勤前の公衆電話から、結婚のお断りの電話をかけようと手をかけたその時、お義父さんにばったり出会ってしまい、

「あなたが家を救っていく人なんです。お願いしますね」と言われた、その一言が今の私の人生に繋がっているのですから。そしてその後、お義父さんは重い病気になって、それでも私を励まし続けてくれました。

独身時代までお父さんのいない私は、どう接したらいいかわからなかったけど、
「トマト、切る?」というと、
「それじゃ、もらおうかな」などと、たわいない会話を交わせた思い出、そしてある日は
「この本、とてもよかったから、あなたにも読んでもらいたいと思って」と、手渡ししてくれたその時のこと、今でも鮮明に覚えています。

お義父さん、本当にありがとうという言葉では物足りないほど、感謝しています。ありがとうございました。

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