女でも手に職を持つほうがいい

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大好きなお母さんへ

当日、高校1年生だった私に、母は「女でも手に職を持つ方がいい」と言いました。ちょうど職業体験があり、一日看護師体験に参加しました。看護師さんになる予定もなく、友達の付き添い参加でした。
母の言葉を何となく聞いていましたが、
人生の先輩が言うことだから、参考にしてと思っていました。
高校卒業前に、看護師か保育士かと悩みましたが、看護師になることにしました。家庭に1人看護師がいたらいいかもということで決めました。
看護師になって、1年目に母の入院の付き添いをすることがありました。素人ではわからない事も、看護師ならではのわかることもあり、私は不安なく付き添いを終えました。
それから20年、母は癌を患いました。唯一の相談相手になり、病気の事も二人の秘密ということで、二人三脚の闘病生活でした。
ステージⅣからのスタートでしたが、一日一日が、宝物のような尊い日々でした。
悔いのない介護をしていこうと、仕事以外は
遊びも、贅沢もせず、一人暮らしの母の近くにいるようにしました。何気ない日々が、今から思えば宝物になっていました。
いつかは、お別れの日が来るかもしれないと
変化がある度に覚悟はしましたが、強い母は復活しました。
そして、私は、訪問看護師となり14年経過したころ、世の中はコロナウイルス感染で大変な状況となっていました。入退院を繰り返す母は、入院を拒み、家族との面会も出来ないため、在宅のかかりつけ医を見つけて、在宅療養に切り替えました。今まで以上に、母との時間はゆっくり流れているようでしたが、日々、母の容態は変化し、身体は小さくなっていき弱々しく感じるようになりました。いかに入院しなくてもいいかを常に考え、クリスマス、お正月を一緒に過ごし、春のお花見の話を楽しみにしている頃、母は家族に囲まれ永眠しました。看護師になったとき、家族の看取りには立ち会えないかもと覚悟をしていましたが、最期までそばにいることができました。
今まで学び得てきた知識も技術も母の介護に沢山生かすことが出来、看護師になり良かったと思いました。これまでの人生、母の教えで、手に職を持っていたお陰と思っています。天国の母へは、日々感謝です。産んでくれてありがとう。お母さんの子でよかったよと、いつも思っています。一緒に過ごした日々は、私にとっての宝物です。

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