船上での挨拶

名前も知らない君へ

毎日、通勤に利用している船があります。船の始発で通勤していますが、いつももう一人お客さんがいます。最初の出会いから何年になるだろうか。顔しか知らない君にありがとうを伝えたいです。君と会うまでは、いつも一人で始発の船に乗っていました。ある日から、君が始発の船に乗るようになりました。最初は一人の時間を崩されたかもと思ったこともありました。同じ船内で特に気に留めていたわけではないけどん座る場所をなにげに選びながら、距離をおいていましたね。それがある日、お互いなんとなく挨拶を交わすようになりました。その日から毎朝「おはようございます」という一言を交わす時間が生まれました。そんな僅かな時間が、君のおかげで毎朝が楽しみに変わりました。君とは挨拶交わすだけで、なにか話をする訳でもなく、どこに勤めているか知る訳でもないです。顔しか知らない、名前も知らない君だけど、君と交わす一言の挨拶で、どれだけ一日のスタートが楽しくなることか。たまに会えない日はどうしたんだろう？と思うけどそれでも次の日はまた会える楽しみがあります。何気ない挨拶で、会釈をするだけの関係だけど、毎日の楽しみと、毎日の笑顔に感謝しています。本当は少し話したい気もするけど、何気ない時間がベストかもしれません。だからこそ、毎日、挨拶してくれてありがとうと伝えたいです。

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