縮小した卒業式で担任の先生が泣いたわけ

先生へ

6年生の担任の先生へ
私は小学校6年生の娘を持つ母です。
新型コロナウイルスによって、最後の小学校行事である卒業式ができるかどうかという状況でした。学校の休校により歌の練習、掛け声の練習、すべてが心残りとなりました。しかし、卒業式は先生方と卒業生だけで短縮して行うこととなりました。保護者は体育館の外でテレビモニターで会場内をみることができます。換気第一なので、外で強風の中、震えながら子供たちの姿をみました。校長先生、ＰＴＡ会長さんの簡単なお祝いのお言葉をいただきました。校長先生がマスクをしてお話しする光景、過去にもなかったことでしょう。卒業証書授与もマスクをしたまま、違和感のある緊張感ある光景。こんな状況で卒業する子供たち。何よりずっと在校生に贈る言葉をみんなで考えてきた今までの日々、直接伝えることはできませんでした。しかし、先生方はこの状況でもできる限りのことをしてあげたい、その気持ちをひしひしと感じることができたのです。少人数でのさみしい卒業式を盛り上げるために、学校中のお花、植木鉢、たくさん出口に移動させてくれました。大きな飾りも用意してくれました。あっという間に終わった卒業式でしたが、帰宅後に娘から教えてもらったことがあります。
最後の教室で、先生が大号泣したんだよ、こんな卒業式しかしてやれなくて、ごめんなって。
いつも笑顔の温厚な先生です。毎年盛大に送り出してあげる卒業式だったのに、と先生の心の中をみせてもらったように思いました。この一年この日を楽しみに日々ご指導くださっていたことを何よりも感謝し、親として素晴らしい小学校で過ごせたことに何も不満はありません。卒業式が短縮になったとしても、こんな素晴らしい気持ちにさせてくださった先生方にありがとうございます！そう心から感謝してやみません。

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