- 02 お父さんへのありがとう
- 2020.02.23
ずっと仲が悪かったお父さんへ
LiSA
お父さんへ
子どものときはとっても好きだったお父さん。中学生、高校生になるにつれて喋ることも減っていったね。ちょうど反抗期だったわたしは厳しいお父さんを嫌に思ってしまうことも多くて、よく口ごたえしてたね。
社会人になってもそれは変わらずで、結婚も反対されたまま籍を入れたのはちょっと心苦しかった。
結婚してから会ったのは、わたしが出産したあとの病室。帝王切開の手術が終わったあとで、お母さんからお父さんが来ると聞いて、動かない両足に違和感を感じながらも「会うの気まずい」と思ったのをよく覚えてるよ。
最初はやっぱりぎこちなくて。
でも、孫をつれて会いにいくたびに少しずつ距離が戻っていった気がする。
孫をあやしてくれるお父さんは思っていたよりもやさしくて、お母さんから「あなたたちの時もああだったのよ」そう聞いた時に、やっと自分がたくさんの愛に包まれて成長してきたことを感じたよ。
厳しくしてくれていたのも、わたしのことを思ってだったのに、当時のわたしはそれすらわかっていなくて。
「お父さんからは愛されてない」そんなふうに思っていた時期もあった。
いつでも見守っていてくれたのに反抗ばかりの娘で、話もきかずにごめんなさい。
でも本当に本当にありがとう。
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