きっともう逢う事はないけれど、心からありがとう

元彼へ

あなたに最後に逢ったのは、もう15年以上前ですね。

あの時、あなたに、出会っていなければ、
今、私はここに居なかったでしょう。

あの時、あなたに、突き放されていなければ、
今も、闇の中を彷徨っていたでしょう。

あなたがとても弱っていたあの時、
あなたを守り、支える事よりも、
自分の弱さを主張して、あなたを更に苦しめて、
今でも、あなたの事を思い出しては、
心の中で謝っています。

強がってばかりの私が、本当は弱い事を察してくれて、
いつも、私を守ってくれていましたね。

酔っ払って、大喧嘩しながら、最後には、
六本木の中心で、愛していると叫んでくれましたね。

あの時、弱い自分に酔って、
全てから目を背けていた私に、
限界を感じて、去っていったあなたを、
愛していると言ってくれたのにと、
心の底から憎んでいました。

でも、15年経った今だから言えます。

あなたのおかげで、私の世界が広がりました。
あなたのおかげで、弱い自分に縋り付くのをやめられました。
あなたのおかげで、前を向く事ができました。

あなたが居なければ、今の私はありません。
ありがとう。

本当は、逢って面と向かって伝えたいけれど、
あなたは、きっと、私に逢いたくないだろうから。
この感謝は一生、あなたには届かないだろうけれど、
本当に本当にありがとう。

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