父と娘の確執を乗り越えて

投稿者 

お父さんへ

亭主関白な父と、勝気な私は昔からけんかばかりしていました。
家が貧乏なのに、タバコ、お酒、パチンコに好きなだけお金を使う父。
ちょっと文句を言えば手が飛んできたり、「誰のおかげで飯が食えてるんや!」が口癖でした。
私はそんな父が嫌いで、「勝手に産んどいてえらそうなことを言うな!」といつも心で反論していました。
ある時テレビで大家族スペシャルという番組を見ていました。
その家族も貧乏そうです。
なのにお母さんはまた妊娠したと言うではありませんか。
私は「貧乏なのになんで計画たてて子どもを作らないんだろう。子どもが可愛そう」とポロッと口から漏らしてしまいました。
それを聞いた父が、「そういうもんやないんや」と一言。
「はあ?」
その時の私は「何言ってんの?」と正直理解できない気持ちでいました。
時が過ぎ、今年、一男を授かりました。
子育てをする中で感じたことがあります。
「ああ、私は一人で大きくなったような顔をして、えらそうな事を言っていたな。小さな頃からこんなにも手をかけてもらっていたんだな」ということ。
そして、命を授かるということの神秘にも想いが至るようになりました。
理屈なんて関係なくて、親にとって子どもは本当に居てくれるだけで幸せをくれる存在なのだということ。
面と向かって言うのは恥ずかしいけれど、「お父さん、育ててくれてありがとう。そして、これからもよろしくお願いします」そんな言葉を送りたい、今日この頃です。

FavoriteLoadingお気に入りに入れる
ハートを送る を送る (7
Loading...
スポンサーリンク
>>新しい手紙一覧へ
>>新しい手紙一覧へ