優しさのリレーをありがとう

席を譲ってくれた人たちへ

とある休日、乗り物に弱い私でしたが、休日出勤で慌ただしく出掛けた主人の忘れ物を届けるため、少し混雑したバスに急いで乗り込み会社へと向かいました。

乗り慣れないうえ、実は妊娠初期だった私はバス酔いと軽い悪阻の症状が重なって、貧血のようにフラフラしてしまいました。

きっと、青ざめて冷や汗をかきながら吊革を必死に握っていたと思います。

そんな時、私の斜めに座っていた老女が私の異変に気づいてくれました。
そして、自分の前方に座っていた女性の肩を叩いて、私の方に目をやりながら席を譲って欲しいと頼んでくれていました。

しかし、よく見るとその女性のお腹は私より大きく、次に女性は、また前方の男性の肩を叩き、私を示しながら話してくれました。

私の周りにいた乗客の皆さんも、私が倒れないよう支えてくださったり、背中をさすってくださる女性もいました。あの時は、どれだけ心強かったことでしょう。

男性はすぐに立ち上がり、私へと腕を伸ばして誘導してくださいました。
周りの方々も、転ばぬように守ってくれました。

無事に着席してから、色々な思いが込み上げてきて涙が溢れました。
皆さんの優しい気持ちがリレーのように連なり、私は無事に主人の会社まで辿り着けました。

心から感謝します。
皆さん、本当にありがとうございました。

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