あのとき言えなかった「ありがとう」

支えてくれた親友へ

お久しぶりです。１０年ぶりくらいですね。

学生だった１０年前は、朝の登校から放課後の夕方までずっと一緒で、学校が休みの日は当たり前のように、どちらかの家で１日中語り合いましたね。

卒業の半年前頃から、わたしはクラスの人からいじめにあい、学校をサボりがちになっていってあなたとも少し疎遠になりました。

わたしをいじめてた人は、あなたに言いました。「関わるならお前も同じ目にあわせる」と。
それでもあなたは、びくともせず私に変わらず話しかけてくれました。

だけど私は、あなたが同じようにいじめられ始めたことがどうしても耐えられませんでした。
不器用な私は、「もう放っといてほしい。迷惑だから」そんな冷たい言葉しか言えませんでした。

卒業の頃にはいじめはおさまりましたが、あなたと話すこともなく卒業しましたね。
当時は連絡する勇気もなく、いまでは連絡するすべもありません。

私が本当に言いたかったのは、「ありがとう」です。本当にありがとう。
いま、幸せに過ごしていることを願います。

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