始まりの日

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いつも立ち寄るコンビニの店員さんへ

転職して最初の日、今までよりも長くなった通勤路。
少し早めに出たのと、思ったより道が空いていたこともあって大分早くに目的地に着いてしまった私は、途中にあったコンビニに寄ることにしました。

必要なものを手に持ってレジに行くと、店員さんは母と同じくらいの歳で「研修中」の名札を着けていました。
正直、「この歳で新しい仕事を始めるのも色々大変だろうなぁ」などと思っていたのですが、考えてみれば自分だってその日から新しい職場にいくところ。
そう思うと、なんとなく親近感に近いものも感じるようになりました。

その方は、まだほんとに入りたてだったようで手際としては不慣れな感じだったのですが、言葉がけがとても優しくて「ありがとうございます」「いってらっしゃい」と商品を渡しながら、目を見て、微笑んでくれるのがなんだかとっても嬉しくて、転職初日で緊張していた心がふっ、と落ち着いたのを覚えています。

その後も、なんとなく毎日そのコンビニへ寄るようになり、レジで交わす言葉も多くはありませんが少しずつバリエーションが増えていきました。たまにその方がレジにいないときにはちょっと残念に思うようにさえなりました。
転職したばかりの不安な時期、なんというか…その方が、同期であり、先輩であり、母のようでもあり、頑張るその姿を見るたびに「自分も頑張らなくちゃな!」と思うようになりました。

今では名札から「研修中」の文字もなくなって、後輩の指導にも携わっておられます。
私も、無事試用期間が終わり本採用となって心機一転、日々奮闘しております。

仕事でなかなかうまく行かないことがあって朝にちょっと憂鬱でも、気持ちを切り替えられたのはあなたがいてくれたから。
毎朝の、ほんの短い時間にかわされる言葉だけれど、その穏やかさと優しい響きは私の心の支えです。本当にありがとうございます。

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