一緒にいてくれてありがとう

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こうへ

いつも一緒にいてくれてありがとう。
高校の時、初めて見た時に、君が一番に大声をあげて私によって来てくれました。
あの時君を選んで、本当によかったです。心配なことや病気のとき困ったこともあったけれど、いつも君はなんともない顔をしてました。

家に来てからは、散策がたのしそうで、怖がる様子もなく、すぐに馴染んで遊びまわっていましたね。寝ているところをいたずらしても、よくわからずにポケッとしていた君の顔が可愛すぎて、いつも構っていたのをおぼえていますか。

来てまだ一月ぐらいしか立っていないのに、居間にいないなと思っていたら、外から、ドボンっと音が聞こえ、ガタガタと網戸がなりました。急いで見に行くと、ずぶ濡れの君が網戸に張り付いていました。驚いて網戸から引き剥がして、急いで拭いてあげて抱いてあげました。君は震えていました。とにかく震えていました。

寒くないのが幸いですが、とにかく震えていました。
30分くらいは抱いていたでしょうか、君はすやすやと寝始めました。頭を私に押し付けて寝始めました。落ち着いたのでしょうが、まだ乾いてないよと、仕方なく起こしてドライヤーをかけてもう一度抱いてあげました。

大人になるにつれて、家にいる時間が少なくて、昼間はすっかり外にいた君が、迎えてくれる帰り道は待ちきれないと思い、駆け足で家に戻りました。

家にいつもいた君がある日突然、いなくなりました。どこにいったか心配で、夕方ごろに探し回りましたが、みつかりません。以前いた子もそのままいなくなってしまったことがあったので、すこし心で諦めながら、数日探すと、君はいました。

近所の駐車場で開かれていた集会に参加していました。
君は知らんぷりを繰り返し、全く見向きもしてくれません。困り果てて、ついにみんなの中に私は入りました。それでも集会に参加していた子たちはちらっとみるだけです。近づいても逃げもしなければ、よってくることもない状況はとても不思議な一時でした。

知らんぷりを決め込まれていたので、逃げられると思いきや、すんなりと抱かせてくれた君もなんだか不思議そうな顔をしていました。家につれて帰れば、もう元の顔に戻って懐いていました。とても不思議な時間を体験させてくれてありがとう。

一時期はよく私と一緒に寝てくれていました。君が隣にいると懐いて懐に入ってくる様はいつも私を和ませてくれていました。ありがとう。
でも、ある日からベットに小さな粒が転がるようになっていました。なんだろうと1週間くらいがすぎた頃、起きたときにぼやけた目で見ていると、なんとその粒が動いていました。驚いて、急いで病院につれていきました。寄生虫にお腹を占拠されても平気な顔をしていた君は、なんともなかったのだろうかと不思議に思いました。

押入れの奥が好きでよくいました。暑い暑い日は畳の部屋の端っこが定位置でした。春の日差しが出てきた頃は屋根の上が君の居場所でした。庭の植木の丸い鉢は体がすっぽりと収まるのがよいのか、草をつぶしても君はのっていました。

日向ぼっこした場所を君は覚えているでしょうか。春暖かくなる前に逝ってしまった君をいまだに寂しくて泣いている私を覚えていますか。

20年も一緒にいてくれた君にありがとうを伝えます。
君が一番長生きした猫です。素敵な思い出をありがとう。

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