いえなかった思い

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いまを生きる友達「だった」あなたへ

別れの日、突然でした。ショックでした。今思えば、互いに精神がぼろぼろになっちていたのも、この時代だからで、若い私たちだったかもしれない。

もう、数年前になるんだ。あなたと別の道を歩くようになってから。
懐かしいなあ、昨日のことのよう。
当時私は、インターネットを使って顔も知らない誰かと交流するのが引け目だった。ネット弁慶な人間だった。それではいけないと思い、趣味のカテゴリの中で、同性で同年代であるあなたに声をかけました。”同じものがすきなんです”、”もしかしたら同年代ですかね”、”住んでいる場所が近いね”仲良くなるのに、時間を要することはありませんでした。

仲良くなったある日あなたは、仕事の疲れを口にしていました。「疲れているのだろうな、話だけでも聞いてあげられないかな」そう思った私は、いまどきならではの手法で、あなたと直接連絡が取れるように連絡先を交換しました。

それからはまた些細なことで連絡を取り合うようになりましたね。振り返れば、このときが一番楽しかった。
共通の趣味を持っていたので、直接会うことも何度かありました。でも、次第に私がゆがんでいきました。”あの子とばかり仲良くしていてずるい”、”私だって会って話がしたい”直接連絡が取れることをいいことに、遠まわしにあなたにぶつかる様になってしまった。

あなたから出てきた言葉は衝撃で、今でも私の心を掴んで離しません。

【あなたがこうやって長文でいい放題しているから疲れた。私を自由にしてくれませんか】

「あなたの力になりたい」と思っていたはずの私は、言葉のナイフであなたの心をずたずたにしていました。別れのときは私は気丈に振舞っていましたが、どうして「傷つけてごめんなさい」のたった一言がいえなかったのだろう、謝れるなら謝りたいです。本当にごめんなさい。
あなたと別れてから数年後、今度は私があなたが体験した感情を体験することがありました。こんなにも恐ろしくて、何も信じられなくなるなんて、思っても無かった。

それから私はまた、発言を不用意にしない性格になりました。今度はしっかりと線引きをして、相手の心に踏み込み過ぎないように気をつけながら生活しています。あなたとの日々はとっても楽しかったです。良くも悪くもいい思い出です。自分の悪い部分を見つめなおすように与えられた日々だったのだと思います。私を成長させてくれてありがとう。

もうどこで何をしているかわからないけれど、あなたがどうか幸せでありますように。

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