田中さん、ありがとうございます。

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田中さんへ

田中さんは母の親友で、母が亡くなる最期の最期まで、ずっと私たちに寄り添ってくれました。あなたのユーモアで、母も私もどれだけ助けてもらったことでしょう。

田中さんは、どんな人でも、その人のいいところを見つけ、いつも褒めていましたね。自分のことにはいつも謙虚で、決して高ぶることはなく、穏やかで、本当に素敵な人です。

田中さんは今、ベッドで寝たきりになってしまいました。私の顔を見ても思い出せなくなってしまいましたが、私は田中さんを見舞って、ただ傍に少しでもいられるだけでいいのです。それだけで幸せな気持ちになれるのですから。

田中さんは、いつでも誰にでも、どんな小さなことに対しても、ありがとうという言葉を口にしていました。今でも、私がお見舞いに行くたびに、私の手を取って、ありがとう、ありがとうと何度も言います。ありがとうを言わなければならないのは私の方なのに。

敬虔なクリスチャンである田中さんの好きな讃美歌は「弱き者よ」です。この間、病室で大きな声で歌ってくれました。私は涙が止まらず、そして深く癒されました。それは、こういう歌です。

弱き者よ われにすべて
任せよやと 主はのたもう
主によりて 贖わる
わが身の幸は みな主にあり

この讃美歌の通り、田中さんはいつも弱い人の見方でした。そして、自分の弱さも素直に認めていた人でした。神は弱い人こそ愛してくれるのですね。田中さんは、そのことを今でもそうやって私に教えてくれています。

田中さん、早くお元気になってください。あなたがそこにいるだけで、たくさんの人が癒されるのです。たくさんの贈り物、ほんとうにほんとうにありがとございます。

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