- 01 お母さんへのありがとう
- 2019.01.23
決して良い母ではないけど。
さくら
お母さんへ
お母さんへ。私の母は、私が物心つく頃から私のことを殴ったり罵倒したりしていました。オムツが取れるのが遅かったり就学しても勉強があまり出来なかったりしたからです。
小学生の頃、いつのまにかあなたは出て行きましたね。父からは別居だと聞いていましたが、いつのまにか離婚もしていましたね。
母もおらず、父からも都合の良いサンドバッグのように扱われるようになり、死んでしまいたく思っていた時期に助けてくれたのは学校の先生でした。そういう意味では、今でもあなたより学校先生の方が親のように感じています。
それでも、私は母にも感謝しています。
それは大学に行くためのお金を工面してくれたのは母だったからです。それ以前にも、どうしても自分の楽器がほしくて買ったとき、貯めていたお金じゃ少し足りない分を出してくれたのも母でした。中学・高校生の時に父のいないタイミングでたまにご飯を作りに来てくれました。
そして今、私は人生の岐路に立っていますが、その新しい道へ進む手助けをしてくれているからです。
高校時代には、あなたの望むような子どもであるために必死で勉強しました。第一志望に滑った時のあなたの顔は今でも覚えています。望むような子どもでいられず、ごめんなさい。
そうやって時々決して良い母とは言えない顔を見せながらも、あなたは私を助けてくれます。それはきっと、やっぱり母だからなのでしょう。
あなたの望むような子どもではなかったと思うけど、それでも私を助けてくれてありがとうございます。
私を生かしてくれてありがとうございます。
これからも、私は私を生きていきます。
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