友だちになってくれて、ありがとう。

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あの時のあの子

この手紙は死にたい程どん底にいた私を救ってくれた、あの時のあの子への手紙です。

中学校へ入学して、ひょんなことからクラスに馴染めず孤立しいじめられっ子になった私に手を差し伸べてくれてありがとうございます。いじめの主犯格はあなたと同じ部活の同級生であり、先輩でもあったのに勇気ある行動をしてくれてありがとうございます。

運動会も終わった2学期の中頃に突然あなたがくれた手紙は、とてもあげるのが怖かったことを覚えています。「嫌なことが書いてあるんじゃないかな」、「読むだけ自分が傷つくんじゃないかな」と、そんな気持ちがありました。疑ってごめんなさい。あの手紙にはそんな事は一言も書いてありませんでした。

書いてあったのは「今まで何も出来なくてごめんね。うちはあなたの味方だよ。部活を仕切っている主犯の姉に何かされるんじゃないかって怖かったんだ。でも、うちは違うことは違うと思うから、もうあの人たちの言うことを見て見ぬ振りはしないよ。いきなり話しかけるとびっくりさせてしまうと思ったからまずは文通から。うちと、友達になってください。」そんな暖かい言葉でした。

そしてその翌日、あなたが「おはよう」と声をかけてくれたのを今でも鮮明に覚えています。とても嬉しかったです。

その後同じ班になった時にはお弁当に誘ってくれたり、同じ部活で本当は同じ考えだった子に声をかけてくれたり、私の友達になってくれるばかりか周りの誤解まで解こうとしてくれたりしてくれました。あの時の私は意地っ張りで勇気もなくて、卒業するまで結局上手く伝えられなかったけれどあなたがいてくれたから13歳の1年を乗り越えられました。

今でもあなたからもらった手紙は大切にしています。勇気を出して手紙をくれてありがとうございます。そして、友達になってくれてありがとうございます。ひとりぼっちだった私な手を差し伸べてくれてありがとうございます。あなたがいたからきっと生きられました。ありがとうございます。

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