おばさんの届けてくれる日本の味

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私たち家族は海外在住です。
子供たちが夏休みになると、必ず日本の私の実家に一時帰国します。
その時、近所に住む、元小料理屋さんのおばさんが二日に一回ぐらいの割合で、私たちに手作りの和食を届けてくれるのです。
この方は、母の友人でもあり、私も子供の頃からよく知っている方です。
「向こうではなかなか日本のものを食べられないでしょうから、沢山食べておきなさい。」と、言って。
海外では、なかなか日本の食材は手に入りませんので、普段は食べる機会がありません。
なので、日本に帰ってきた途端、恋しかった和食をここぞとばかりに求めてしまいます。
おばさんの手料理にはこんなものがあります。
厚めの昆布とショウガを甘辛く煮たもの。
艶々の黒豆は、豆自体もおばさんが作って収穫したものです。
明太子が巻かれた卵焼きは大きくて、黄色が美味しそうに輝いています。
タケノコの煮ものは、春にタケノコを収穫して、私たちが来る夏まで冷凍庫で取っておいてくれているのだそうです。
その手料理と一緒に、子供たちが喜ぶお菓子や、ジュースもついていたりします。子供たちも大喜びです。
元小料理屋さんなので、本当に美味しいですし、更に、おばさんの真心も感じて、数倍美味しいのです。
おばさん、今年の夏も、和食の数々をどうもありがとうございました。
おばさんのおかげで、心行くまで和食を楽しめましたよ。
生まれた国のものを食べる、ということは心も体も潤してくれるのですね。
また、和食のない生活が始まりましたが、おばさんの届けてくれた和食と、おばさんの心遣いが私たち家族の心と体に宿っているので、しばらくは平気そうです。
また、来年の夏も、おばさんに会えるのを楽しみにしていますね。

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