幸せだよ、おじいちゃん

おじいちゃん

おじいちゃんが天国に旅立ってから、もう半年が経とうとしています。

おじいちゃんが脳梗塞で倒れ、連絡がきたときは本当に信じられませんでした。
「もう意識が戻ることは0に近い」
看護師の姉がいうのだから絶対に間違いはないのだろうけど、私は信じられなくてたくさんたくさん調べました。
でも、意識が戻った例はほとんどなく、年齢的にも本当に0だと、、調べれば調べるほど突きつけられる現実を、受け入れざるを得ませんでした。

「あの時、なんでもっと話さなかったんだろう」
「あの時、なんで会いにいかなかったんだろう」
「あの時、大丈夫だから安心してってどうして伝えなかったんだろう」

たくさんの後悔が押し寄せてきました。
その中でも一番、
「なんでもっと”ありがとう”って伝えなかったんだろう」
という思いが一番あふれてきました。

そこから、私は毎日病院にいきました。
「おじいちゃんおはよう！」
「おじいちゃん今日は暖かいよ」

聴覚は最後まで残ると聞いたので、毎日話しかけ続けました。

「ありがとう」と。「幸せだよ」と。

自己満足かもしれませんが、おじいちゃんが亡くなるまで毎日、今まで伝えられなかった一生分のありがとうを伝えました。

倒れてから４か月近く、おじいちゃんは頑張ってくれました。

みんなに見守られながらおじいちゃんは、静かに天国へ旅立ちました。みんなですごく泣いたけれど、４か月も頑張ってくれたおじいちゃんは、みんなが心の準備を整える時間までくれて、最後まで優しいんだから！と泣き笑いしました。

そしてみんなで、「本当にありがとう」と伝えました。

本当はもっともっと生きているうちに伝えたかったよ。おじいちゃんごめんね。
可愛がってくれてありがとう。いつも心配してくれてありがとう。おじいちゃんの孫で本当に幸せだったよ。ありがとう。私は今、本当に幸せに暮らしてるよ。
何も心配いらないからね。
いつかまた会える日まで、頑張って生きるからね。見守っててね。

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