私の心に明るい灯をともしてくれたおじさんへ

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北海道を旅していたおじさんへ

ずいぶん前に、北海道を一人旅しました。
その時の私は、仕事で大きなミスをして自信がなく、周りには彼氏がいるのに、自分だけいなくてかなり、ネガティブな思考で、卑屈になっていたと思います。

北海道では、泊まったユースホステル主催の礼文島歩いて縦断ツアーに参加しました。
5,6人のグループに分かれて行くのですが、その時一緒だったのがこのおじさんです。
グループは他に男性2人と女性1人。この女性もまた、一人で北海道旅行をしていました。私と違うのは、自転車で愛媛から来たということ。電車の旅だった私は、かなり驚きました。

縦断ツアー中、私は黙々と歩きました。
一方、女性はみんなと明るく話し、ムードメーカーに。
自分と全く違う性格のこの女性を、私はあこがれの目で見ていました。

そして縦断ツアーが無事終わり、次の朝、ユースホステルを発つとき、おじさんが話しかけてきました。
「あなたは自分を愛していないように見えます。自分から殻に閉じこもって、他の人をとおざけていますね?あなたはあなたでしかない、まずは自分を認めて、愛しなさい、そうすると、周りも違って見えてくるはず。」

図星だったのと、今までこんな風にまっすぐ言われたことがなかったのとで、涙が溢れました。
おじさんの言葉は、私を大きく変える力になりました。

次の年、私もあの女性のように、自転車で東京から北海道まで行きました。
その自転車旅では、かけがえのない思い出と、知り合った旅仲間が出来ました。
名前もしらない、おじさん、どうもありがとうございました。
私の中では今も、おじさんの言葉がキラキラ輝いています。

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