いつもありがとう

弟へ

３つ下の弟へ

おばあちゃんの話だと、妹が欲しかった私は産まれた赤ちゃんが男の子だと知った後に発した言葉は『なーんだあぁ、弟かぁ。妹が良かったなぁ。』だったらしいよ。
それを耳にしたおばあちゃんは、一言目の『なーんだぁ』が可笑しくて可笑しくて笑っちゃたらしい。
確かに。五体満足、無事に産まれることは奇跡だもんね。

ごめん、ごめん。笑
記憶にないと思ってたけど、思い返してみたら、言ったかも。笑
キミの誕生日したその日は、お腹の大きいお母さんたちが命かけてるとこに小さい子は邪魔になるからって、おばあちゃんと家で留守番してたんだ。
庭でひとり砂遊びしてたの。
もちろん、お父さんは仕事を休めない。
おばあちゃんはお母さんの母親だから、一人病院で頑張る娘が心配で仕方なかったと思う。
携帯なんてないから、家の電話が鳴るのを待つ期待と不安は半端じゃなかったと思うよ。
しかも、産まれるまでに、流れちゃうかも…なんて事件も回避して来たんだよ、キミは。

今時の人たちは、私の友達も含めて、旦那が仕事を優先してイラっとしてたりするけどさ、昔の人たちは、そーやって私たちを産んでくれたんだよね。
キミが生まれて来なかったら、こんな風に思い返す事もないだろうな。
友達の話を聞いてたって、きっとどこかで他人事。

そこから、遊び相手ができて、喧嘩したり、悪さしたり、“半分こ”する当たり前を教えてもらったり、大変な時は助け合えたり、知らないことを教えあえたり、大人になっても助けてもらう事もあるけど、結婚しちゃうと近くにいてもあまり連絡も取らなくなるね。
いつも居るのが当たり前になってるけど、最近、入院が多くない？

身体、気をつけてよ。
もう、いい年なんだから。

いつもありがとう。

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