- 04 お祖父ちゃんへのありがとう
- 2018.09.01
赤ばっかり
私のこと忘れちゃったじーちゃんへ
先日お見舞いに行ったら、ついに言いましたね。『あんたさんどこの子〜?』って。じーちゃんの孫よー、って言っても、分かってるんだか分かってないんだか、いまいち判断できない表情で、今度は『ほぉ〜。…で、あんたどこの学校?』って、私、もう社会人10年目ですよー(笑)。先月も、母(じーちゃんの娘)のこと指差して、『これ、うちの家内』とか言ってましたが。いやいや、家内にしちゃ若すぎでしょう。
いっぱい忘れちゃってるみたいなので、説明しますね。私、子どもの時は青色が好きでした。でも今持ってる財布は赤。もう壊れてしまいましたが、使ってたデジカメも赤。ハンドバックも赤だし、マフラーも赤。
財布なんて、もう何年使ってるのか思い出せない感じで、角のとことかボロボロだし、ボタンも壊れてるし、小銭入れの蓋のとこは擦り切れてます。
全部、じーちゃんが買ってくれたものです。
昔、じーちゃんがもっと元気だった時に言ってた言葉ですが、『わしぁ、自分が男だから、男の子のことはちったぁ分かるけんど、女の子のことは、よう分からん』と。だから、『女の子だから赤』って、単純に考えたんだろうなって、今になって思います。
もらった当初は、正直『えー、赤かぁ…』と思ってましたが、大好きなじーちゃんがくれたものだから、と思って使っていたら、不思議なもので、いつの間にか赤もいいなって思うようになっていました。これからも大事にします。
ありがとう。
これからもっといっぱい色んなことを忘れていくと思いますが、なるだけゆっくり、忘れていってください。じーちゃんは忘れていっても、私は覚えてます。じーちゃんがくれたことも、くれたものも、くれた言葉も、私は覚えてます。言ってもすぐ忘れちゃうだろうから、何度でも言いますね。
ありがとう。
ありがとうね、じーちゃん。
ありがとう。
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