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- 2018.08.28
思いがけぬ訃報に
さくらももこせんせい
小学1年生の私が生まれて初めて手にした漫画は「ちびまる子ちゃん」でした。
小学校は面白くない。
勉強ばかりで窮屈だった幼稚園を卒園して、また6年間も勉強する箱に詰め込まれた私は退屈で死にそうでした。
ランドセルは重たくて、行きたいなんて一言も言っていないのに引きずられて毎日通わされる小学校。
気まぐれに、ちびまる子ちゃんを読んだその日にあきらめました。
小学校はつまらない。だけど、まる子も通っている小学校ならしかたないな。まる子は3年も通っているんだ。私はまだ少ししか通っていないし、仕方ないから通ってやるか。
まる子より、私のほうがマシ。失礼ですが、本気でそう思って小学校に嫌々でも足を運んで卒業までの時を過ごしました。
その後、さくらももこ先生が書いているエッセイを高学年ごろから読み始め「ああ、大人になってもこんなにくだらないことを大真面目にやってもいいのか」と大きな誤解をしたまま成長。
自分自身が真面目過ぎて、生きていくのがしんどい時にトンデモないエッセイで私の硬さを和らげてくださいました。
今回、思いがけぬ訃報に一瞬呆然としましたが嫁入り道具の中に大切にしまわれたボロボロの「ちびまる子ちゃん1巻」を紐解きました。
さくらももこ先生の「ちびまる子ちゃん」がイキイキと輝くようにそこにあります。私の人生の初めのころに出会った時のまま、まる子はそこにいてくれました。
さくらももこ先生、ありがとうございました。
私はあなたの漫画やエッセイで、どれだけ楽しい時間を過ごすことができたことでしょう。心から笑い、心の底からあほらしくて肩の力が抜けたことでしょう。本当に、数え切れぬほどの人生の肥やしをいただきました。
ずっと、感謝申し上げます。
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