今までいろいろありがとう。

親友のあなたへ。

結婚前から、もう20年になる親友のあなたへ。
今まで、いろいろありがとう。本当に、心からそう思っているよ。やせ我慢や嫌味じゃないよ。
私たちは歳をとっておばあちゃんになるまで、ずっと親友だって信じてたし、今でもそうあることができるんじゃないかと半分思ってる。

でも、私、わかってるんだ。
最近のあなたは、私と会っていても心から楽しいと思っていなかったこと。

なんでこうなったのか、正直よくわからないんだ。
私が変わってしまったのかな？それとも、あなたが変わって、大人になって、私が変わらなすぎたのかな。いつまでもおんなじことばっかり言ってるって、見放されてしまったのかな。
一生友達でいようね、って、お互いの誕生日のたびに手紙に書いていたけれど、それは難しいことだったのかな。

女の人は、生きてるうちにライフステージがどんどん変わって、あんなに気が合っていたあなたと私は、いつの間にか悩みも関心も違ってしまって、会っていてもかみ合わなくなっていたんだね。
ダンナの愚痴ばっかり言って、ごめん。
子供の悩みばかり相談して、ごめん。
最初はあなたもがんばって優しく我慢強く聞いてくれてたんだよね。
でも、会うたびそんな話しかできない私に、うんざりしたのかもしれないね。

でもね、ごめん、私、そんな話しかできないんだ。だって今私の心の中を占めているのは、そんな悩みばかりなんだ。真剣に毎日悩んで生きてるんだ。
楽しい話ばかりすればよかったのかな。
でもね、そういうのは、本当の親友じゃなくて表面だけのお付き合いの友達同士でするもんだと思ってた。
お互いの立場は違っても、一人間としてあなたの意見を聞きたかったんだ。
そんな私の甘えが、あなたを疲れさせてしまったのかもしれないね。

ごめんなさいと、ありがとう。
今まで、こんな私と真剣に向き合ってくれて、いっぱいいっぱい相談にのってくれて、あたたかい言葉をくれて、ありがとう。
励ましてくれて、ありがとう。

あなたが嫌いになったのではけっしてありません。
あなたのために、いま少し、私はあなたから離れようと思う。
お別れじゃなくて、二人の間に風を入れようと思う。
それで、あなたなしで頑張って、堂々と笑顔で会えるくらいの私になったら、また友達になってくれるかな。
それまで待っててくれるかな。
また甘えてるね。

でも、直接言えないけれど、本当に心から思っているよ。
私を今まで見守って成長させてくれて、気付かせてくれて、ありがとう。

お気に入りに入れる