苦労の多かった父へ

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亡くなった父へありがとう

父さんは、とても苦労多き人生だったと思います。父さんが病気して亡くなるまで、父さんの苦労を知らずにきたことを痛感しました。
父さんは、勉強、本当に出来たのですね。信じていませんでした。本当は大学に行きたかったことを、葬式の時に知りました。
祖父に反対されて、働く道に無理矢理行かされ、勉強の好きだった父さんは、ものすごく傷ついたことを知りました。
そんなに大学に行きたかったのに、どうして私にすすめてくれなかったのですか?
今から思えば、私も大学に行きたかったです。父さん、私は父さんが思う以上に、勉強が好きだった様に思います。さすがに父子ですね、噛み合っていません。
一家の長男として、苦労多き人生でした。結婚し、母との生活でやっと天下がとれると思っていたのでしょうね。しかし、母は強烈なエネルギーのある人でした。
父さんが何を言っても倍返しに帰ってくる母だからこそ、父さんも言いたいことを言えて、今までのストレスを母に発散し、母も負けていなかったからこそ良かったと今なら思えます。
毎日喧嘩を見せられる娘としたら、最悪と思っていました。私が離婚して子供を連れて帰ってきたとき、テープレコーダーでオートリバースしているような喧嘩を見たとき、ものすごくほのぼのして仲良い夫婦だと感じました。
喧嘩が出来るのは悪いことばかりではないことを学びました。また、相手に対して感情的になるのは、そこに愛があることもわかりました。離婚の原因はお互い本音で言い合えなかったことも原因かもしれないと思いました。
最後の入院前には、少し認知のある父さんは、よく母ちゃんは?母ちゃんは?と頼りきっていました。母さんを喜ばせる台詞は一言も言わなかったけれど、母さんをすごく頼りにしていたことは理解できました。
風呂上がりに、父さんが、母ちゃんは?と聞かれて、しばらくして母さんが表れて、父さんが母さん探してた事を伝えると、さっきまで洗面所で一緒に居てた事を知ったときは、大爆笑しました。
今はお墓で、ばあちゃんと共に眠っています。今のうちにゆっくりお母さんに甘えてください。私の可愛い猫ちゃんも納骨しましたので、猫ちゃんとも遊んであげてくださいね。ろい君とわっ君男の子です。
そのうち母と私も逝くと思いますが、気長くお待ち下さい。お墓に入ったら毒舌ははかないようにね。それではまた、お便りします。

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