情けない母から子ども達にありがとう

子どもたちへ

子ども達へ。あなた達に障害があると分かった時、私は絶望的になりました。この事は絶対に知られたくないので、直接伝えられない気持ちをここに残したいと思います。
絶望したのはあなた達の事を心配してではなかったと思います。自分の未来に絶望したのです。自分の夢に絶望したのです。それを邪魔される事が悲しかったのです。そんな情けない母でした。逃げる事しか考えていなかった弱い弱い母でした。
あなた達は2人とも本当にトラブルの多い子達で、常に周囲に謝りながらの子育てでした。
言い聞かせても言い聞かせても全く響かないあなた達。障害特性だとは分かっていても辛かった。けれどそんな事が続くある日、あなた達自身も苦しくて止められないのだと知るきっかけとなった事件がありました。
その事があってから、やっと私は本当の意味で母になれたのだと思います。随分長い時間がかかりました。良い母ではなかったけど、
あなた達はそれぞれ小学校、中学校を卒業する時に感謝の手紙を渡してくれました。
熱のこもった文章に驚き、嬉しくて涙が出ました。随分感情的に叱った記憶しかないのに、そんな母に沢山感謝の言葉をくれました。四月からはそれぞれの道へと新たなスタートが始まりますね。夢に向かって頑張ってね。あんなに絶望した気持ちが嘘のように、
今はあなた達が眩しくて仕方がないです。
私を母にしてくれて、心からありがとう。

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