三十年間ありがとう

お父さんへ

お父さん、三十年間一緒にいてくれてありがとう。
小学生の頃、離婚して以来、慣れない家事を頑張ってしてくれたし、学校行事にもできるだけ参加してくれていましたし、お母さんがいなくても私と弟が寂しくないようにいろんなところに連れて行ってくれましたね。
人見知りで口下手な私にはなかなか友達が出来なくてそのことを自分の事のように心配していたことを今でも覚えています。
思春期には反抗期になっていろいろと生意気なことを言ったり、態度が悪かったり、大変な思いもさせてしまいましたが、それでも私のことをいつも大切にしてくれていたことを、大きくなってようやく感じています。
社会人になって就職したのに、会社の同僚と上手くいかなかった時も私の話を聞いて慰めてくれました。
転職した時にもいろいろ応援して見守っていてくれてありがとう。
来月、私は家を出ます。
お父さんと離れて暮らすのはこれが初めてだけれども、私はあの人と一緒にこれから頑張っていきたいと思います。
きっと、これからもたくさん心配をかけるでしょうし、迷惑をかけることもあるかもしれません。
こんな不肖の娘ではありますが、ここまで育ててくれて、本当に、本当に、ありがとう。
いつか、私たちの子供をお父さんに抱き上げてもらうのが私の夢です。

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