就職先を悩んでいた時の話

投稿者 

大学時代の恩師へ

私が大学4年生の夏頃の話です。私は就職活動を終え、内定を2社から頂きましたがどちらに入社しようかと思い悩んでいました。

一つは自分のやりたいことはできる会社だけれど、とても忙しく転勤もある会社。もう一つは比較的ゆったりとしているが、自分のやりたいことは出来ない会社でした。売り手市場とはいえ、やっと手に入れた貴重な内定だったのでどちらに行くかを決めるのに思い悩み、卒業論文も手につかないほどでした。

そんな時、私が当時所属していたゼミの教授にゼミの後に「就職について悩んでいるの?」と言われてしまいました。教授はとてとハキハキとした女性で、論文にかける情熱が凄まじい私の憧れの女性でした。私はそんな教授に、ウジウジとした悩みを打ち明けてもいいものか悩みましたが、正直にどちらに入社しようか悩んでいると相談しました。

すると教授は「ダメだったら転職すればいいじゃない。それとも、貴方がしたい事にかける情熱は挑戦もできない程の小さな熱なの?」とおっしゃいました。

転職すればいいというのはとても乱暴に聞こえるかもしれませんが、とりあえず挑戦してみてから考えろといった言葉は、まだ起きてもいないことばかり心配してしまう私にとって救われるような言葉でした。そしてその程度なのかといった言葉も、ただ内定が欲しいといった思いから嘘の志望動機を書き、沢山入社したくない企業も受けたせいか、消え失せてしまった自分の夢の熱情を取り戻すことができました。

私は今、自分のやりたい事は出来るが忙しく転勤もある会社で働いています。毎日忙しくしんどいなと思うこともありますが、それでも仕事のやりがいがあること、そして自分のなりたい姿になれている事がとてもうれしいのです。

最後になりますが、恩師がくれた言葉にこんな言葉があります。「なりたい自分になるには時間も気力もいる。それでもなりたい自分になれた時、それはまるで水を得た魚の様に深呼吸できる。」先生、あの時私に挑戦を選ばせてくださりありがとうございました。そして、私は今深呼吸しながら仕事ができています。

FavoriteLoadingお気に入りに入れる
ハートを送る を送る (9
Loading...
スポンサーリンク
>>新しい手紙一覧へ
>>新しい手紙一覧へ