ハチへ

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私が生まれた時からずっと一緒だったね。
一緒にいるのが当たり前でした。
一緒にお昼寝したり冒険へ出掛けたり海で泳いだり。
一緒に走って転んで泣いて困らせたときも。

私は6歳くらいまで、お母さんに怒られたとき必ずといっていいほど犬小屋に籠ってました。
泣きながらハチの方に歩いていくと小屋から出てきて、いつも譲ってくれました。
入り口から首を傾げながら私を見守っていてくれた姿は、ハチが亡くなって10年以上経つ今も鮮明に覚えています。

私が中学生になると眠っていることが多くなって、私自身も友人と遊び歩いていたので触れ合うことも減りました。
私が高校生になり、ハチは17歳に。
全寮制の高校に在学していた私はますます疎遠になりました。

そんなときに、お母さんから「ハチが死にそうだ」との電話が。
私は「平日に帰れるわけないじゃん」と冷たく電話を切ったのですが、胸のザワザワが止まらなかったです。
4日後やっと帰宅できて、息をするのもやっとな愛犬の姿を目の当たりにすると涙が止まらなかった。
何時間も何時間も撫でてあげてると、ふと目を開け手を舐めてくれて、それから大きな呼吸を1度してから息を引き取りました。
帰ってくるまで待っててくれたんだなと思いました。

当時の気持ちはごめんなさいばかりだったけど、今はありがとうの気持ちでいっぱいです。
一緒に遊んでくれてありがとう。
長生きしてくれてありがとう。
いつも見守っていてくれてありがとう。
私の人生に無くてはならない存在でした。

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