- 09 友人・同僚へのありがとう
- 2019.04.22
あの時は助けてくれてありがとう
林檎
大学時代の友人へ
若い頃の話です。
この時期になるといつも思い出します。
18歳で東京の大学に通うことになった私。
山と畑しかないド田舎から出てきたので、東京の街は刺激が多く、何もかもが新鮮でした。
入学して、たくさんの人と知り合いました。
ある日、その中で特に仲良くなった人とクラブへ行くことになりました。
私は右も左も分からない状態だったので、とりあえずみんなについていきました。
クラブに着くと、そこではたくさんの人が大音量の中踊っていました。
着いて一時間くらい経つと、みんな知らない人と踊ってたり好きな所へ行っちゃってバラバラになり、私はどうしたらいいのか戸惑っていた中、知らない男性に声をかけられ一緒に踊っていました。
しかしその男性は段々体を密着してきて、私は怖くなってきました。
手を振りほどこうとしても離してくれず、誰かに助けを求めようとキョロキョロし始めたとき、私に気付いてくれた友人が強引に私を引っ張り外へ連れ出してくれました。
その後友人に近くの静かなカフェに連れてってもらい、二人でコーヒーを飲みました。
彼がクラブの外へ連れ出してくれたおかげで、私の心は大分落ち着きました。
何もない田舎から出てきた当時の私にとって、恐怖の出来事でした。
彼とは今も付き合いがあるのですが、あの時のお礼がまだ言えてません。
改めてこんな昔の話をするのもなんだか恥ずかしくて。
あの時は困っていた私に気付いてくれて、助けてくれてありがとね。
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