いつも見送ってくれた母にありがとう

母へ

現在母は79歳。

2018年春、長年施設にいた母は体調を崩し、併設されている病院に入院中です。

てんかんのような発作と、二度の肺炎を繰り返し現在は大腸がんと診断されました。

母が倒れたのは67歳。

家族でお昼ごはんを食べているときに脳出血で倒れてからほぼ寝たきりです。

最初の頃は｢怖い怖い…｣とつぶやいていましたが、次第に話すこともできなくなり現在に至ります。

それまでの母は専業主婦でした。

私が子供の頃、寂しい思いをさせないようにと働かず、裕福ではないけれどいつも側にいてくれました。

愛情をたっぷり注いでくれた母に対して、私に反抗期が訪れます。

何も言わずに外出するときでも必ず玄関を出て見送ってくれていました。

酷いことを言ったこともありました。

それでも必ず外出のときは見送ってくれていたのです。

愛情を注いでくれた母に、倒れてからやっと耳元で｢ありがとう｣と言えました。

遅かったかな…

もっと元気なときに言いたかった。

少し前までは笑顔を見せてくれたけど、最近は眠ってばかりで寂しいな。

母の担当医からは｢そろそろかな？｣と伝えられました。

残りの人生家族と共に寄り添い、今度は私が母を見送ります。

ダメな私をいつも優しく見守り、元気な娘に育ててくれてありがとう。

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