心配をかけないことが心配に。

ママ。私が赤ちゃんの時にDVで離婚をしましたね。
まだ未成年だったママはおばあちゃんに私を預けて、
夜中にスナックで働いていましたね。
私を育てるために、いつも必死だったよね。
時には怪我をしたり、胃薬をのんだり。
でも私の前ではいつも笑顔。私を起こして幼稚園に行った後にママは眠り、私が夕ご飯の前にいってらっしゃいをしたね。
お土産をたくさん持って帰ってきてくれて、休みの日にはたくさん遊びに行ったね。
だから私はお父さんが居なくても寂しくありませんでした。

そんなある日、私が高校生になる前、ママは働きすぎて身体を壊しましたね。
まずは私に病気を打ち明けてくれてありがとう。
頑張らなくていいよ、私がそういうとママは安心した顔してたね。
私はしっかりしなきゃ！心配かけちゃいけない！
そう思って、不器用なくせに 大人ぶってしまって。
なんでも隠してしまう子になってしまっていました。
ごめんね。

高校3年生の頃、20年以上知り合いだった人で私も小さい頃から知っていた人とママは再婚。パパは優しくて頼もしくて、私も初めてお父さんという存在がどんなものか知りました。
毎日ママは幸せそうだったから、邪魔をしたくなくて
私は高校卒業してすぐ一人暮らしをはじめました。
でもうまくいかず、私は鬱病に。

ママにはその頃もメールで元気に振舞ってたね。
その後私は水商売をしてみたり、風俗に手を出したり。精神的に無理をしてしまって、
4年くらい経った頃、倒れてしまいましたね。
病院でママは私の顔をみて最初にこう言いましたね、
｢こんな薬のんでたら…死ぬよ！！しっかりしてよ！病院かえよう？休もう？｣
初めて事実を知ったママはすごく心配してくれて。
その時にほんとにごめんねって思いました。
悲しい顔してたね。申し訳なさそうな顔にも見えました。
そこから実家によく帰ることが多くなり、精神も安定してきて、結婚もできました。

ママは私の前で泣くことなんて10年に1度もないくらい。いつも楽しく笑ってくれてる。
けどママも弱音吐いてね。
私もちゃんと言うから。しんどい時はしんどいって。
心配かけないことは大事かもしれないけど、いっぱいになって爆発してしまった時の心配はダメ。
だから、親子で協力して、これからも仲良い親子でいようね。

ママの子に産まれて本当によかったよ。
ママ、ありがとう。

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