生きられる奇跡を教えてくれてありがとう。

投稿者 

病棟で一緒に闘ってくれた子供達へ

娘が産まれてから6ヶ月目、保育園の先生に「お腹に何か触れるものがある。CT撮ってきてくれませんか?」と言われたのがきっかけで受診し、即日入院となった病棟の名前は「血液・腫瘍科」。
急に一緒に病院に連れてこられたと思ったら、突然今日から母ちゃんと妹が家に帰って来れなくなったとわかり、上の子もさぞやショックで動転していたことだろうと、思い出すたびに胸が締め付けられる思いがする。

そんな病棟だから、娘のような0歳児から、18歳のお兄ちゃんお姉ちゃんまで年齢は様々。初発の子、再発の子、腫瘍の子、芽腫の子、白血病の子、他の血液の病気の子。たくさんの子供達が、強い抗がん剤やステロイドの副作用と闘い、気持悪さに耐え、家に帰れない寂しさを抱えながら、短くても半年、長い子は年単位の入院生活を送っている。

でもね、そんな辛さを知っているみんなだから、赤ちゃんだった娘が入ってきて、おばちゃんが小さなことで不安になっている時に、たくさん教えてくれたよね。「これはこのお薬塗れば大丈夫」「こうすると少し楽になるよ」「このお薬はお部屋がくるくる回るみたいな感じになるから怖いんだと思う」みんなの知識と経験をたくさん教えてくれて、たくさん遊んでくれて、病棟お散歩してると必ず誰かが様子見に出てきてくれて。みんなの笑顔と、生きようとする力に、おばちゃん、ものすごく救われたんだ。笑顔と勇気と闘う力をもらったんだ。

こんな病気だから、やっぱり元気にお外に出てこられない子達もいたね。自分よりもはるかに若い命が先に旅立ってしまうのを見るのは、一度だって辛いのに、ね。旅立った翌日に、見事な2重の虹を見せてくれた子も居たよね。涙が止まらなかったけれど、みんなの事を見守ってくれてるんだ、守ってくれてるんだと思って、すごく心強かったよ。これからも、ずっとずっと見守っててね。みんなに恥ずかしくないように、一生懸命生きるからね。絶対に忘れない。ずっとずっと覚えてるよ。みんなのこと、大好きだよ。

お外に出られること。幼稚園や学校に通えること。ご飯が食べられること。今日、笑顔で生きられること。明日がちゃんと来ること。次のお休みの計画がたてられること。「大きくなったら」という言葉が使えること。夢を抱けること。ぜんぶぜんぶ、当たり前にそこにあるんだと思っていた。でもさ、当たり前じゃなくて、本当に本当に有難くて幸せなことなんだよね。みんなが教えてくれたんだ。

この病気になってよかったなんて、この先一生言えないけれど、みんなに出会えたこと、みんなが教えてくれたこと、知識も経験も出会えたことも全部、もう感謝しかないよ。

ありがとうなんて言葉じゃ足りないくらい、みんなとの出会いと、一緒に過ごした時間はおばちゃんの宝物です。
心からの感謝を込めて、ありがとう。
そして、これからもどうぞよろしくね。みんなの成長を外来で会ったときに見られるのは、とっても嬉しいんだ。
もし見かけたら、また声かけてね。みんな大好き!!

FavoriteLoadingお気に入りに入れる
ハートを送る を送る (11
Loading...
スポンサーリンク
>>新しい手紙一覧へ
>>新しい手紙一覧へ