何度でもありがとうと伝えたい友人

友人へ

友人との出会いは、中学一年生の時。同じクラスではなかったくーちゃんとは、接点は少なかったものの顔を合わせば軽い世間話をする関係でした。

運動部に所属していたくーちゃんは、さっぱりとした性格から多くの人から好かれていた印象が強く、当時同じクラスの友人達がとても羨ましかったのを今でも覚えています。

中学二年生のクラス替え。私は念願のくーちゃんと同じクラスになることが出来ました。本当に嬉しく、グループを作る時などはいつも一緒に行動をしていました。

学校が冬休みに入った頃。文化部に所属していた私は、部活動の仲間から無視されるようになりました。つい昨日まで普通に笑い合っていた仲間から急に冷たい態度を取られ、理解が出来ずただ辛く悲しかったです。

誰にも相談することが出来ない日々を送っていましたが、ある日くーちゃんから連絡が来ました。「ちょっと噂で聞いたんだけど・・大丈夫？」部活動内での閉鎖的な出来事なはずなのに、外に情報が洩れているとは全く思っていなかった私はくーちゃんの耳にまで入っていることにとても驚きました。

そして続けて「ただの噂ならいいの！」といつもと変わらぬ優しい口調で語りかけられた瞬間、私は我慢していた涙を堪えることが出来ず、わんわん泣いてしまいました。

それ以降、些細なことでも話を真剣に聞いてくれたり、時には部員を呼び出して一緒に戦ってくれたくーちゃん。あの時くーちゃんがいなかったら今の私はいないと本当に思います。

それから15年。お互い家族も出来、今では一年に一回会えれば良い方ですが、それでもくーちゃんだけはこれから先何があっても大事にしたい友人であり、照れることなく何度でもありがとうを伝えたい相手です。

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