言えなかったけれど、今なら言えます、ありがとう。

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母親

母は私が中学受験に失敗して、落ち込んでいるときにも、また次に頑張ればいいよとそっと寄り添ってくれるような優しさを持った人でした。そんな母のおかげで、再びやる気と元気を取り戻すことのできた私は、3年後、見事第一志望であった私立高校に合格することができました。

あの日は家族でお祝いして、母はめずらしく普段は一滴もお酒を飲まない人だったのですが、おめでたいからといってワインを飲んでいたのを昨日のことのように覚えています。

それなのに、私は高校生になって、母に冷たく接してしまうことが多くなっていきました。心配してくれているから、気にしてくれているから、語ってくれていることであるとは当時の私には理解ができなくて、また小言を言っているとか口うるさいなと邪険に扱うことが増えるようになっていきました。

ある日、私のために毎朝早起きしてお弁当を作ってくれていた母に、もうお弁当は要らないというと、寂しそうにしていました。どこまでも遅れてきた反抗期のような私に、それでも母は態度を変えることなく接してくれていました。

そんな母ですが、私が高校卒業をひかえた矢先、交通事故により急死してしまいました。

今となっては、自分のしてしまったことが取り返しのつかないことだったという後悔だけが残っていますが、今なら素直に言えると思います。

ごめんね、本当は大好きでした。娘はもう立派なオトナになりました。あの頃あなたが私を支えてくれていたから今の私があります。

ありがとう。お母さん。

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