柴犬みたいな君にありがとう。

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友人さんへ

お元気ですか?
今何をしていますか?

高校を卒業してから、もう4年。
それぞれ好きな道を歩み始めてからは一度も会ったことはないですね。
今は時々チャットアプリで話す程度かしら。

こんなことを言うのも変だけど、君は本当に変わり者ですね。
だって、変わり者の私と今でも軽口を叩きあえるぐらいなんですから。

初めて出会ったときのお互いの第一印象を憶えていますか?
君は面倒なクラス委員長を押し付けられて、私はクラス委員の書記でしたっけ。
私は協力的だったかしら。
あら、憶えてないわ。
当時私の性格は色々と尖っていましたから、傷つけられたこともあったでしょう。
でも君だって、年相応に私への悪態をついていましたし、
私への不満はクラスの同性に垂れ流していたりしてましたね。
それで陰で私の悪口をクラス中の同性生徒が言っていたこともありましたっけ。

まあ、今となっては気にはしていませんけどね。
当時も大して気にはしていませんでしてけど。

そんなこともあったくせに、よく高校3年間も私についてきましたね。
嫌味ではありませんよ、褒めているのです。
偉そうですか。
だって、君もよく知っているでしょう。
元々私はとても偉そうなのです。
上から目線で物を言われるのだって、日常茶飯事だったでしょう。
なのに君は柴犬みたいに素直なまま私の側にいましたね。
もちろん素直に悪態もつかれましたが。

私は卒業式の時までも素直になんてなったことはありませんでしたが
今思えば、君と過ごした時間も悪くはないと思えるのです。

本当に不思議な変な子ですね。
高校3年間、私と関わってくれてありがとう。
これからも自分の好きなように元気に過ごしなさいね。
相変わらず偉そうな、君の友人より。

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