私のお姉さんになってくれてありがとう!

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小学生のときの私の愛犬へ

小学6年生のとき、同級生の家にわんこが生まれました。
わんこ大好きだった私は、そのうちの1匹をもらってきました。
可愛い子でものすごい美人になりました。
が、この子はただのかわいいわんこではありませんでした。

無茶苦茶賢い子だったんです!
お座り程度は教えたけど、特にしつけはしなかったんですが、
教えた覚えのないことまで、出来たんですね。
たとえば、裏口の土間に入っても、それ以上には上がらない。
教えていないけど、土間から上がれない長さのリードで
ドアのノブにつないでいたから、自然に上がってはいけないと思ったみたいです。

散歩のときも、リードを引っ張ったりせず一緒に歩いてくれました。
散歩中に、ね、あれ見てよ、と私が指さすと、
ね、のところで、私を見て、あれと指さした方向を首を回してちゃんと見る
ということまで出来ました。
まるで人間と話しているような感じでした。

この子は長生きしてくれたので、私が小学生から大人になるまで
14年ほど一緒に暮らしました。
今思うに、一人っ子の私のお姉さんのような存在で、
色々とこの子を通じて学ぶことが多かったです。

嘘をついてはいけないとか、お世辞もほどほどにとか
例えわんこが食べられないチョコを食べるにしても、
この子の前で、自分だけがおやつを食べてはいけないとか、
散歩に行こうと言ったら、ちゃんと行く、約束は守る子になる
いじわるなことをしない、相手の嫌がることをしてはいけない
というような、基本的で重要なことがしっかりと身についたと思います。

だって、そういうことをすると、この子はじろっと睨んだり、
怒って私を無視したりしたんだもん。
なだめるのに必死になったし、この子を失望させない人間にならなくちゃ
とさえ思ったものです。

大人になって思い出しても、あのときこの子がいなかったらどんな人間に
なっていたかな、ただのわがままで思いやりのない人になってただろうな
と思います。
今でもたまに時々夢に出てきてくれますが、
一度、じっくりと話し合って、心からありがとうと言いたいです。

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