多くを語らないお父さんの背中はおっきい

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今年で還暦を迎えるお父さんへ

お父さんは私たちが小さい頃から多くを語る人ではなかったよね。ただ、お酒の席が好きでお酒を飲むとよく喋り、大きい声で笑う。

小さい頃からあまり出掛けた思い出も少なくて、仕事に没頭していたんだと思います。ただすごく思い出に残っているのは唯一行った家族旅行だよ。

その頃はまだ携帯電話で調べるのは主流ではなくて、旅館一軒一軒に電話をかけて私たちが楽しめるように旅館の中にゲームセンターがあるところを探してくれたよね。やっと見つけて、遊園地で遊んだ後旅館に行くとパチンコの台が1台と卓球の台があるだけのゲームセンター…笑ったよね。

普段はなかなか口に出して私たちのことをどう思っているか言わないお父さんが、私が夫婦喧嘩をして泣きながら実家に帰った時「俺はお前の親だから、やっぱりお前の涙はみたくない。辛い」って言ってくれたときは嬉しかったよ。

小さい頃から特に不自由することなく、育ててもらってお父さんもたくさん我慢してきたよね。お父さんの好きなバイクや車も諦めながら過ごしてきたこと知っているよ。

反抗期のころは絶対お父さんみたいな人と結婚しない!って言ってたけど、背格好、性格ともに似た人と結婚しました。自分でも不思議だけど、やっぱり選ぶんだろうね。

いつも大きな背中でまもってくれてありがとう。

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