ありがとう

母親へ

育ててくれてありがとう。
親孝行なんて出来なかったし、そもそもする積りすら無かったかもしれない。
それでも最後の最後まで自分の事を愛してくれてありがとう。

まさか、自分が結婚する前にお別れになるなんて思いもしませんでした。病気も怪我とも無縁で健康だったし、食事には気を遣っていたから長生きするだろう何て勝手にそう思ってました。

孫の顔を見せて上げられないばかりか、中々家に帰れずに、子供の顔すら見せてあげられなかったのを後悔しています。大学入学を機に家を出てから5年間で家に戻ったのは数回でした。電車で一時間ちょっとの距離を面倒に思ってしまったからです。

貴方は常に前向きで明るい人だったので後悔ばかりを嘆いていては怒られるかも知れません。なので感謝をつらつらと綴って見ようと思います。本当は直接言葉にして言うべきかも知れませんが照れくさいし、ださいなって思ってしまう自分なので。

まずは生んでくれてありがとう。そして大人になるまで育ててくれてありがとう。ご飯を作ってくれてありがとう。少しだけ良くない人達と付き合い学校を休んでいた時期でも見捨てずに居てくれてありがとう。進級に冠して貴方が動いてくれたから大学まで進めたのは間違いありません。

貧乏では無いですが、裕福でもない中、私立の大学へ進学させて貰えた事にも感謝してます。毎朝、家を出て一人暮らしをしてからもlineや電話で起こしてくれてありがとう。自分は朝弱い訳でもないのに毎朝電話をしてたのが寂しいからだと言うのは何となく分ってました。

貴方の元に生まれ育てたことを幸せに感じます。

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